自民党が質問時間の配分を変えようとしている件に関して
色々と考えるいい機会になったのでまとめ。
国会の質問時間「野党長すぎ」は本当か? | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
ここで、なぜ質問時間が野党に優位に配分されているのかを考えてみたい。理由は2つある。
とあって、その後、1つ目は国会対策。質問時間の増減が謙虚さを失ったかどうかは国会での質問を見て判断するしかない。
2つ目は納得。枝野代表も言っているけど、国会で法律を成立させる際のステップとして、与党と政府は意見交換を事前に行っているので、国会に提出される前にすでに議論は尽くしているはずでしょ?って言う事。
ここでの与党議員の主な仕事は、政府と議論して法案をつくりあげ、国会に提出することだ。国会に法案を提出した段階で、党として賛成することは決まっており、法案づくりにも関与しているのだから、国会提出後に質問すべきことはあまりないはずだ。質問しても、答弁が最初から分かる「出来レース」のようなやりとりになってしまう。
これは確かに良くないが、その後に続く部分をみると、出来レースのやり取りも必要なんではないかと思う部分もある。
国会での質問時間が、法案づくりに参加せず、内容を熟知せず、賛否を決めていない野党議員に多く割かれるのは当然のことなのだ。
内容を熟知していない議員が質問してもだめでしょ。日本の場合、賛否を決めていない野党議員って党議拘束かかるからなー。
その後、自民党が野党時代に質問時間の延長を求めていたとあったりとするが、これに関しては、一貫性がないのは好ましくはないけど、今までも駆け引きと慣例で決まっている部分もあるので、ベストな部分はどこかというのは探してほしいとも思う。
というのも、結局のところ「国会運営」をどうするかは手段であって目的ではない。より良い方法があり、それによってより良い結果が得られるならば伝統をかなぐり捨ててでもやったほうがいいと思う。
国会の質問時間「野党長すぎ」日本だけ? 「8対2」他の国でも… - withnews(ウィズニュース)
こういう場合こそ海外を参考にすべきだろう。
日本と同じく、首相を国会議員から選ぶ議院内閣制のドイツ。会派ごとに経済、教育、外交など大きなテーマを扱う「大質問」、会期中は毎週政府が議員の質問に答える「質問時間」、タイムリーな話題を扱う「時事討論」などがあります。
調査がまとめている2005年から2009年の数字で見ると、質問件数で野党が占める割合は大質問で98.4%、質問時間で80.7%、時事討論で99.1%。ほとんどすべてを野党が使っています。当時は与党が議席の7割を占めていました。
ドイツは質問はほとんどが野党だとか。日本にも委員会みたいなテーマを扱う部分もある。いいなと思うのは話す内容を限定しているところだな。
予算会議では予算について話す。毎回毎回同じような追求をしないと言うのはいいことだと思う。
イギリスの伝統の質問時間は取り入れたらいいんじゃないかな。自民党としては問題を毎日突かれるのは嫌だろうけど、その部分を締め付けて国会が運営できないってのも問題でしょう。なら、1時間だけと決めて毎日やればいい。その代わり立法に関してはきちんとやる。問題が起きたらすべて止まり審議がされないというのが一番いかん。
フランスとかを見てもやはり、与党の質問時間は短い。
落とし所としては目的のある国会ではきちんと野党をチェック機能としてやる。何でもありの議会は限定して実施し、それ以外の部分はその話題を出さないとする。ただ、これって結局国会中継の部分で影響が大きいから、ある程度メディアの役割が問われるところやね。
この件に関しておときた議員が違う目線からの提案があったので紹介。
議会における質問時間配分は「議席数」が基準。でも、得票比率は考慮されても良いのでは?
野党は野党で支持層があって、その人達の考え方を代表しようとしている。一方で自民党には自民党の支持層があるのだから、その人達にとってどうなのかという部分は明らかにされる必要はあるとは思う。が、自民党の支持層って結局のところコアな部分を除けば割と幅広いので、その内容が結局のところどうなのかっていうのを明らかにするっていう意味で自民党の質問は必要かなと。
しかしながら、国会のチェック機能は大切だから、時間よりも内容への制約が必要なんじゃないかな。